外来

現在のつらさや生活環境、人間関係などについて丁寧にお話をうかがいます。気持ちの整理や、ストレスとの付き合い方を一緒に考えながら、安心して気持ちを話せる場を提供します。必要に応じて専門の公認心理師・臨床心理士が、心理検査も併用し、こころの状態を客観的に把握しカウンセリングなども行っていきます。

各種検査

診断と治療方針の検討のため、必要に応じて以下のような検査を行います。

  • CT検査
  • 血液検査
  • 精神科診断用テスト(心理検査 など)

身体面・精神面の両方を確認し、総合的に評価したうえで治療を進めます。

薬物療法

症状や副作用の出方を確認しながら、できるだけ負担の少ないお薬の使い方を心がけています。

  • 内服薬による治療
  • 皮膚に貼るタイプの貼付剤
  • 定期的に行う注射薬治療

特に統合失調症などの疾患に対しては、1か月ごと・3か月ごとに行う持効性注射薬も導入しており、飲み忘れの不安を減らし、安定した通院・生活をサポートします。

精神療法(医師・心理士によるカウンセリング)

医師や公認心理士が、現在の状況やお困りごとを丁寧にうかがいながら、精神療法を行っています。
日々のつらさに寄りそい、気持ちを支えながら、ストレスへの対処法や、より過ごしやすい考え方・行動の工夫を一緒に探していきます。

作業療法

作業療法では、こころとからだの両面から「その人らしい生活」を取り戻すことを目標にしています。

  • 創作活動・趣味活動
  • レクリエーション・リラクゼーション
  • 軽スポーツ(エクササイズ)
  • 音楽療法
  • 心理教育(病気とうまく付き合うための学びの場)

これらのプログラムを通して、生活リズムづくり、体力・集中力の回復、人との交流の機会を増やし、その人らしい生活が続けられるよう支援します。

当院精神科外来の特徴

当院では、統合失調症や気分障害などの治療において、標準的な治療に加え、より効果が期待される先進的な治療にも取り組んでいます。

  • 統合失調症に対するクロザピンを用いた薬物療法
  • 1か月製剤・3か月製剤などの持効性注射薬による治療
  • 新しい治療薬(治験薬)の積極的な導入

これらにより、症状の安定や再発予防をめざしつつ、副作用や通院負担にも配慮した治療を行っています。

対象となる主な病気・症状

精神科外来では、次のような病気・症状のご相談をお受けしています。

  • 統合失調症
  • 気分障害(うつ病・躁うつ病)
  • 適応障害
  • 睡眠障害
  • 摂食障害
  • パニック障害
  • 強迫性障害
  • 大人の発達障害 など

「受診するほどではないかもしれない」「どこに相談したらよいか分からない」と感じる段階でも構いません。
こころや生活で気になることがありましたら、どうぞ早めにご相談ください。

メモリーケア外来

メモリーケア(認知症)外来では、物忘れが増えた・同じことを何度も聞く・今までできていたことがうまく出来なくなってきた…といった「認知機能の変化」が気になる方や、そのご家族の相談に応じています。
「年齢のせいかな?」という段階から、「認知症かもしれない」と不安を感じている段階まで、早い時期からしっかり評価し、今後の生活を一緒に考えていく外来です。

行っている主な検査(認知症評価)

認知症が疑われる場合には、原因や進行の程度を把握するために、次のような検査を組み合わせて行います。

CT検査
脳の形や萎縮の程度、脳血管の障害の有無などを確認し、血管性認知症などの可能性を評価します。
血液検査
甲状腺機能低下やビタミン不足、感染症など、認知機能低下の背景となる身体疾患がないかを確認します。
認知症テスト(長谷川式認知症スケール など)
記憶力・見当識(時間や場所が分かるかどうか)・計算・言葉の流暢さなどを評価する心理検査を行います。
ご本人の得意・不得意の傾向や、日常生活への影響を丁寧に確認し、その結果をわかりやすくご説明します。

これらの情報を総合的に判断し、「本当に認知症なのか」「どのタイプの認知症が疑われるか」「どのくらいの進行度なのか」を見極めていきます。

認知症の治療について(薬物療法)

診断結果や症状の特徴に応じて、薬物療法を中心とした治療を行います。

内服薬による治療
記憶力や判断力の低下の進行をできるだけ緩やかにすることを目指したお薬を、患者さまの年齢や体調、持病に合わせて慎重に選択します。

薬物療法だけに頼るのではなく、生活環境の調整、他職種による支援、介護サービスの活用なども含めて、認知症看護認定看護師、精神保健福祉士などがケアをしていきます。

メモリーケア外来の特徴

当院は神奈川県認知症疾患治療センター地域連携型認定として、地域における認知症医療の中核的な役割を担っています。

  • 専門的な検査・診断に基づく認知症医療
  • ご本人・ご家族への丁寧な病状説明と今後の見通しの共有
  • 地域の医療機関、介護事業所、行政との連携による支援体制の構築

認知症の診断だけでなく、「これからどのように暮らしていくか」「どのような支援制度やサービスが使えるか」といった点も含めてサポートいたします。

対象となる主な病気・症状

メモリーケア(認知症)外来では、次のような認知症および関連する症状を主な対象としています。

  • アルツハイマー型認知症
  • レビー小体型認知症
  • 前頭側頭型認知症
  • 血管性認知症 など

「物忘れが気になり始めた」「認知症かどうか知りたい」「家族の今後のことが不安」といったご相談も歓迎です。
早期に状況を把握し、適切な治療や支援につなげることで、ご本人らしい生活を長く続けていけるよう、お手伝いしてまいります。

入院病棟

急性期治療病棟 60床

精神症状が悪化した急性期の集中的な治療を行う病棟です。急性症状の鎮静を最優先に心身の安静に努め、患者さまの症状や状態にあった様々な治療(薬物療法・精神療法・作業療法など)を行い3ヶ月以内にしっかり治す事を目標にしています。
入院時より退院前訪問を計画し、生活環境や家族関係など状況の把握や看護ケアの課題を明らかにし、再発防止に取り組みます。
回復期には、デイケアなど地域生活支援部を中心とした他部署との連携を持ちながら退院後を見据えたサポートを行います。

あじさい病棟 53床

神奈川県認知症疾患治療センター地域連携型認定
身体拘束ゼロ実施

認知症による幻覚・妄想・興奮などなどの周辺症状が激しい方の治療を行う病棟です。
症状にあわせた薬物療法や作業療法など集中的な治療を行い、4ヶ月から5ヶ月以内で症状改善をはかり自宅や介護施設などへの退院支援を行います。

精神療養病棟 47床

急性症状の段階的治療により症状が安定した患者さまや、長期入院による治療・療養が必要な患者さまの病棟です。日常生活や社会生活などのセルフケア能力を高める療養プログラムを行い、一年以内に家庭や社会に復帰できる事を目標に退院支援を行います。

訪問看護ステーション

精神科特化型訪問看護 24時間対応型

地域で生活する精神を病む人がその人らしく社会活動を行うために、看護師が利用者の居宅に出向き、精神症状の把握と対人関係に関する支援を行いながら、看護サービスを提供しています。

就労支援

当院の就労支援は、「こころの病気があっても、その人らしく働き続けること」を目標としています。病状や生活リズム、対人関係のご不安などを丁寧にお伺いしながら、「今できること」から一歩ずつ取り組めるよう、医師・看護師・精神保健福祉士・作業療法士など多職種が連携してサポートします。働きたい気持ちはあるけれど体力や集中力に自信がない方、ブランクが長く復職に不安のある方、これからどのような仕事を目指したらよいか悩んでいる方など、それぞれのペースに合わせた支援を行っています。
具体的には、デイケアや作業療法でのプログラムを通じた体力・生活リズムづくり、対人スキルやストレス対処の練習、履歴書の書き方や面接対策など、就労に向けた準備を段階的に進めていきます。また、必要に応じてハローワークや就労支援機関、企業の人事担当者などと連携し、職場見学や実習、復職後のフォローにも取り組みます。就職や転職だけでなく、「今の職場で働き続けるための工夫」を一緒に考えることも大切にしています。
当院が大切にしている「パートナーシップ医療」の考え方のもと、患者さま・ご家族と私たちスタッフが同じ方向を向きながら、無理のない形での就労を一緒に目指していきます。就労に関するお悩みや不安は、医療相談室でもお受けしていますので、「働きたいけれどどうしたらよいか分からない」「今の状態で仕事を続けてよいのか心配」など、どのような段階でも遠慮なくご相談ください。

デイケア

精神科リハビリテーションの治療の一つ。精神を病む人がその人らしく地域で自立して生活を送ることの実現に向け、社会参加するための通所施設。疾患と付き合いながら、一人一人に合った目標を達成するためにサポートを受け就学や就労に向けてのトレーニングをします。

リハビリテーション

リハビリテーションでは、こころとからだの両面から「その人らしい生活」を取り戻すことを目標にしています。入院中の方には、病状に合わせた生活リズムの調整や、日常生活動作のトレーニング、退院後の生活を見据えた社会復帰支援を多職種チームで行います。病棟でのリハビリテーションとあわせて、地域生活支援部門とも連携し、退院前から住環境や利用できるサービスを一緒に整えていきます。

併設の通所リハビリテーション「ぬくもりの家」では、自宅で暮らしながらリハビリやレクリエーション、集団活動を通じて、体力・認知機能・社会性の維持・向上をめざします。ご家族の介護負担の軽減や、孤立を防ぐ役割も担いながら、「また来たい」と感じていただける温かい雰囲気づくりを心がけています。入院から在宅まで切れ目のない支援を行うことで、患者さまが安心して地域で暮らし続けられるよう、継続的なサポートを提供してまいります。